納骨・埋葬について
納骨埋葬はお骨を墓地に埋葬(納める)ことを指し、一般的に納骨式や納骨埋葬法要と呼ばれる法事の1つです。
法要は、個人の冥福を祈り、その霊を慰めるために行ないます。納骨埋葬については、この日に必ず行なわなければならないといった決まりはなく、宗教によっても異なりますが、四十九日、百箇日、一周忌の際に行なう方が多いといえます。
納骨埋葬法要を取り仕切るのは、一生のうちに数回あるかないかの事ですので、ほとんどの方が流れや発生する費用などを知りません。また、法要の場所(ご自宅・菩提寺・霊園)や地域によって式の流れや費用も異なるため、わかりにくいのが実情です。
当ページでは、実際にあった納骨法要の流れを踏まえて、納骨埋葬法要の流れを解説いたします。
納骨に関するよくある質問
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納骨式の際は何が必要でしょうか?
- 納骨式の際は、以下の4つをお持ちください。
【お骨】
【埋葬許可書】※骨箱の中に入っている場合があります。
【お花】
【お線香】
また、ご住職の指示により位牌やお供え物などが必要な場合があります。事前にご住職に確認しましょう。
家族内だけで納骨をする場合には、上記の4つがあれば最低限問題ないでしょう。
あとは必要に応じてお供え物や、お墓の掃除道具をお持ちください。
- 納骨式の際は、以下の4つをお持ちください。
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納骨の日取りはどう決めたらいいですか?
- 【お寺墓地での納骨やお付き合いのあるお寺の住職が同行する場合】
はじめに参列者の方たちの都合のよい日をいくつか候補として決め、お寺にご相談しましょう。お寺によっては、同時刻に法要が入ってしまっている場合も考えられますので、候補日をいくつか決めた上で、お寺さんのご都合の良い日というケースが一般的といえます。
【家族・親族だけで行なう場合】
家族・親族だけで納骨式を行なう場合は家族・親族間で都合の良い日で構わないでしょう。納骨日時が決まったら、墓所のある霊園に日時をお伝えください。
- 【お寺墓地での納骨やお付き合いのあるお寺の住職が同行する場合】
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納骨式の時間について
- 複数の石材店に確認したところ、納骨式の時間は、
1、11:00開始
2、10:00開始
3、13:00開始
以上の3つの時間帯が多いようです。
納骨式の時間は、何時でも問題ありませんが、納骨式の後に会食(昼食)をとるケースが多いため、時間を逆算すると11:00開始が一番理想的な時間帯といえます。
- 複数の石材店に確認したところ、納骨式の時間は、
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納骨の際のお供えは必要ですか?
- 納骨の際のお供えはご住職の指示がない限りは任意になります。
納骨を立ち会う石材店に確認したところ、東京でお供えをお持ちになる方は半数以下のようです。しかし、郊外にでると逆転するとのことです。あくまで任意ですが、故人が好きだったものがあれば、お持ちになった方がよいでしょう。
またお供え物が食べ物の場合には、カラス被害などが想定されるため必ず帰り際に下げましょう。
- 納骨の際のお供えはご住職の指示がない限りは任意になります。
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納骨式当日が雨になりそうです。
- 納骨式当日が雨の場合、よほどの強雨や強風でない限り法要を行なうケースが一般的です。納骨立ち会いを石材店にお願いするとパラソルを用意してくれます。
また強雨・強風の日で納骨式を行なう場合には墓前での式を簡素に済ます場合があります。台風のような強風の日ではパラソル等も飛ばされる危険があるため使えません。よって式の安全遂行のため、墓前読経を省略する場合があるようです。
- 納骨式当日が雨の場合、よほどの強雨や強風でない限り法要を行なうケースが一般的です。納骨立ち会いを石材店にお願いするとパラソルを用意してくれます。
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真夏に法要の予定です。何か配慮が必要ですか?
- 真夏の法要で墓所が開けたような墓所にあると陽を遮るものがない状態になります。
一人一つ日傘をお持ちいただいた方が良いでしょう。また立ち会い石材店に依頼して日よけのパラソルを用意してもらいましょう。
もし納骨式の際に気分がすぐれなかったら読経中でも必ず申し出ましょう。
- 真夏の法要で墓所が開けたような墓所にあると陽を遮るものがない状態になります。
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カロートのない場合の納骨について
- カロート(納骨官)のない墓所での納骨について実際に担当したことのある石材店に確認してみました。
カロートのない墓所の場合カロートの新設工事を行なうのが理想ですが、費用的な面で難しい方は、墓所内に穴を掘り、そこに骨壺ごと埋めるケースが多いようです。深く穴が掘れない場合には、お骨を骨壺から骨袋に移し替えて埋めるようです。
墓所内にそういった場所を確保できない場合には、墓所の管理者と相談して埋葬方法を決定しましょう。
- カロート(納骨官)のない墓所での納骨について実際に担当したことのある石材店に確認してみました。
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カロートの中のお骨がそろそろ一杯になりそうです。
- カロート(納骨官)が一杯になった場合には一般的に古い方のお骨から土に帰して場所を確保するケースが多いようです。
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僧侶へのお布施の金額は?
- 3万円もしくは5万円が一般的に多いようです。
詳しくは「納骨費用」のページをご覧ください。
- 3万円もしくは5万円が一般的に多いようです。
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石屋さんにお清めを出した方がいい?
- 石材店へのお心遣いに関しましては、同業のものにとってはとても有難く感謝にたえません。 2~3千円から5千円程度で充分ではないかと存じます。
表書きは〔御礼〕〔志〕が一般的なようです。
- 石材店へのお心遣いに関しましては、同業のものにとってはとても有難く感謝にたえません。 2~3千円から5千円程度で充分ではないかと存じます。
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骨壺に名前が入ってないのですが・・・
- 骨壺の名入れは葬儀社によって有無が異なるようです。
一般的には特に住職の指定がない限りはそのまま納骨するケースが多いのですが、出来ればマジック等でもいいので名前を入れた方が良いでしょう。理由は、最初はよくても後々改葬の時に誰のお骨か全くわからなくなってしまうからです。名前の記載がなく、誰の者かわからない場合は過去帳などを頼りに調べますが、同じような骨壺で名無しが複数あると全くわからなくなってしまいます。よって、今後のことを踏まえると、最低限名前がわかるようにしておいた方が良いでしょう。
- 骨壺の名入れは葬儀社によって有無が異なるようです。
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骨壺が入っていた木箱(桐箱)の処分方法は?
- 基本的には納骨を担当した石材店が持ち帰り処分します。
上記に当てはまらない場合の処分方法ですが、普通の木箱タイプですと金槌等で縦に叩いていくと細かく割れますので、細かくした上で可燃ゴミとして出します。
飾りのような装飾のある木箱はまず飾りを全て剥がした上で、上記同様に細かく割ります。
ゴミの出し方については、市区町村によって異なりますので必ず確認の上、お出しください。
- 基本的には納骨を担当した石材店が持ち帰り処分します。
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骨壺に故人の所持品を入れたいのですが・・・
- 基本的には問題ありませんが、念のため住職の確認の上、納骨前に石材店に依頼しましょう。
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古い塔婆の処分について
- 古い塔婆の処分に関しては、墓所によって処分方法が異なります。
よって先ずは、墓所の管理者や管理事務所で確認された方が良いでしょう。
寺院の場合はお寺様の方でお焚き上げされます。
また公営霊園等の場合にもお塔婆を書いたお寺さんにお焚き上げをお願いするのが一般的です。
処分時期に関して決まりはありませんが、一番多いケースとしては法要の際に前回建てた塔婆を入れ替えるようにして処分する方が多いです。
- 古い塔婆の処分に関しては、墓所によって処分方法が異なります。
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お参りの際に墓石に水をかけるのは問題ない?
- 墓石に水をかける行為に関しては宗派・地域によって異なるため、的確な解はございません。
ある宗派では仏様の頭の上から水をかけることと同じという事で行っておらず、代わりに水鉢にお水を供えています。
また、ある宗派では水はお清めの意味があるので、問題ないとの解釈です。
- 墓石に水をかける行為に関しては宗派・地域によって異なるため、的確な解はございません。
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お供え物は下げた方がいい?
- 御供え物に関しては、一般的食物はその日の内に下げ、飲み物はそのままでも良いでしょう。
食べ物をそのままにしておくと鳥が突っついたりしてお墓や墓所を汚してしまう可能性もあるため、下げた方が良いでしょう。
- 御供え物に関しては、一般的食物はその日の内に下げ、飲み物はそのままでも良いでしょう。
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会食はどこでしたらいいの?
- 法要の後には、僧侶や参列者を食事でもてなすのが一般的です。 これをお斎(おとき)といいます。
法要の場所が寺院や民営霊園の場合は会食室があったり、最寄りの適した場所を紹介してくれます。
自宅で行う場合は、仕出しを手配したりしましょう。公営墓地など会食スペースがない場合には、最寄の料理店での会食となりますが
四十九日までは忌中のため、精進料理が基本です。
- 法要の後には、僧侶や参列者を食事でもてなすのが一般的です。 これをお斎(おとき)といいます。
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埋葬許可書について
- 納骨の際には埋葬許可書が必要になります。埋葬許可書は納骨時に墓地の管理者への提出が必要となり、墓地埋葬に関する法律で定められています。
葬儀社や火葬場によって異なりますが、埋葬許可書の多くは桐箱の中に同梱されている事が多いため、事前に所在を確認しておきましょう。基本的には埋葬許可書がないと納骨を行なえません。埋葬許可書を紛失した場合は、再発行してくれますので、発行元にご相談ください。
- 納骨の際には埋葬許可書が必要になります。埋葬許可書は納骨時に墓地の管理者への提出が必要となり、墓地埋葬に関する法律で定められています。
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納骨式を延期する場合
- 納骨式当日に巨大台風が直撃したり急な予定が入ってしまった場合には納骨式を延期することもできます。但し、やむを得ない事情がある場合を除いて出来れば決めた日時に行ないましょう。どうしても延期する必要がある場合は、墓地の管理者やご住職にまず連絡し、日程の再調整を行なった上で、参列者などに日程変更を伝えましょう。
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納骨を勝手に行なえるか?
- 納骨は基本的には勝手に行なえません。
第五条 埋葬、火葬又は改葬を行おうとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)の許可を受けなければならない。
第八条 市町村長が、第五条の規定により、埋葬、改葬又は火葬の許可を与えるときは、埋葬許可証、改葬許可証又は火葬許可証を交付しなければならない。
とあります。よって墓地の管理者への届け出が必要となり、違反者には罰則があります。
- 納骨は基本的には勝手に行なえません。
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納骨式の食事
- 納骨式の際の会食をお斎(おとき)といいます。会食室や会館のある場所で法要を行なう際は、こちらを利用しますが、ご自宅やレストラン・料亭で行なう場合もあります。
お斎の際の席次は、最上席に僧侶に座ってもらい、施主や家族は末席に座るのが一般的です。それ以外は特に決まりがありません。
なおお斎を省略する場合は、参列者に折り詰めと酒の小瓶、引き物を渡して散会します。
- 納骨式の際の会食をお斎(おとき)といいます。会食室や会館のある場所で法要を行なう際は、こちらを利用しますが、ご自宅やレストラン・料亭で行なう場合もあります。
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納骨の際に僧侶なしでも大丈夫?
- 無宗教の方や一部の宗教では納骨式の際に僧侶なしで行なう場合があります。
また最近では僧侶派遣といったサービスもありますので、付き合いのある僧侶がいない場合で、読経してもらいたい場合はご自身で手配しましょう。
- 無宗教の方や一部の宗教では納骨式の際に僧侶なしで行なう場合があります。
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納骨式は何時からがいいのか
- 納骨式の時間は一般的に午前中に行なうことが多く、終了後の会食の時間も考えると11時にはじめるケース最も多いといえます。しかし最初に考えることは、希望日時と周りとの予定調整になりますので、特に寺院で行なわれる方は、ご住職の予定が空いているか確認しましょう。
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納骨は身内のみでもいいか
- 東京では特に顕著ですが納骨式を身内だけや少数でおこなうことが増えてきました。家族と近くにいる親族のみで行なう場合などもあります。
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無宗教の方の納骨
- 無宗教の場合の納骨式の場合、僧侶を依頼せず、石材店に蓋だけ開けてもらい納骨を済ませる場合もございます。またそういったケースでは服装等は気にされなくても問題ないでしょう。
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納骨したいけどお墓がないときには
- お骨があるけどお墓がない場合には、お墓や永代供養墓などを購入するまでお骨自体はご自宅もしくはお寺などで保管します。また一時的に公営の納骨堂に預ける方もいらっしゃいますが、保管期間等の定めがあるケースがほとんどなので、保管期間を事前に確認しましょう。
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お布施の渡し方
- 納骨式の際のお布施の渡し方に決まりはありません。一般的には式の前か最後に渡される方が多いです。また式の後に会食会場に移動が必要で且つ僧侶の方が参加されない場合には、慌てないように式の前に渡された方がいいでしょう。