墓石本舗の「三途川」の解説ページです。

墓石本舗用語集:三途川

 三途川(さんずのかわ)とは、伝説上の川で死者が冥界に入る前に渡るとされる川の名のこと。三途とは地獄・餓鬼・畜生の三悪道のこと。三途の川を説く地蔵十王経は中国に始まり、日本で敷衍された偽経で、三途の川の観念は本来仏教のものではない。別名に「葬頭河」「三瀬川」「三つの渡り」があるが、三瀬川は歌語としても用いられた。川辺には奪衣婆(だつえば)がいて死者の衣をはぎ、懸衣翁(けんえおう)がそれを衣領樹(えりょうじゅ)の枝にかける。この情景は、平安中期以後の文学や六道絵などに散見する。ギリシア神話のアケローン川と渡し守カローンの観念に似るところがある。


三途川

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